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【初心者さん向け】水害のボランティアをする際の服装や装備

有鄰庵では、豪雨の直後からボランティアさん向けの宿泊プランをご用意しています。

【西日本豪雨】ボランティアさんのための宿泊プランを作りました | 有鄰庵

このプランでは、倉敷のボランティアセンターまでの送迎もなるべくさせてもらうことを含めているのですが、これは「災害時のボランティアセンターってたいてい交通アクセスが悪いところにありますよね」という”ボランティアセンターあるある”への対策として決めたものです。

うちの会社(株式会社有鄰)で、特にボランティア経験が豊富なのが、有鄰庵のお隣のショップ『美観堂』で勤務しているさーちゃん。

そのさーちゃんが今回のような水害のボランティアで気をつけてほしいことをまとめてくれたので、ここに転載・アップします。
(本人がFacebookで投稿していたものを、本人の許可を得てここにアップします)

泥出し・体力系のボランティアが初めての方へ

「ボランティアの服装は何が必要か分かりにくい」と周りから聞かれることが多いので、参考になればいいなと思って書きます。
(完璧ではないので、あくまでも参考に)

私が倉敷にいるので、基本的に水害のボランティア時の装備です。

====以下、転載====

重要なのは「何のためにその装備があるのか」

自分で自分を守るために、装備は必要です。
それは周りに心配かけないことに繋がります。

肌がむき出しで割れたガラスで傷つくと感染が怖いし、釘が飛び出たところを足で踏み抜くと破傷風が怖い、下水が乾いた汚い粉塵が目や口に入ると痛める。

ということで、各部位の対策は以下を参考になさってください。

水害ボランティアの服装・装備

頭の装備

基本はヘルメット着用が必須。
家財や道具など運んでいる時に何がぶつかるか予想つかないからです。

でも泥出しだけで危険が無いなら帽子でもよし。
熱中症対策としても帽子は必要。

目の装備

糞尿が混じった下水を含んだ泥や粉塵から守るために透明ゴーグル。
安い。

暑いとゴーグルがくもるけど、作業に合わせて着脱。

口の装備

汚い粉塵から口や喉を守る為に、防塵マスク。
数枚入りで安い。

これも暑いけど、粉塵のあがる場所にいるなら必須。

体の装備

長袖、長ズボンを着用。
とにかく肌が一切見えないようにして、怪我防止を。

小さい傷口に泥がつくと感染症や破傷風の恐れがあります。
だから泥がつかない作業なら、通気性を重視してもいい。

熱中症予防のために通気性も考え、着替えを準備しておいてもいいです。

例:
(水分多い泥の時は)レインコート上下&薄い長袖&ズボンジャージ
(乾いてる泥の時は)半袖&パーカー&ズボンジャージ&レインコートのズボンのみ
(通気性重視のトップス例)Tシャツ&アームカバー

手の装備

割れたガラスや尖った木屑など、怪我しやすいので感染予防は絶対すべき。

例:
(水分多い泥の時)軍手&ゴム手袋の重ね着
(乾燥してる泥)以下の写真のように、軍手とゴム手が合体したものが通気性が良し。安い。

水害ボランティアの服装・装備

足の装備

ステンレス入りインソールを買って、釘や尖ったものの踏み抜き防止を靴の中に入れる。

例:
(水分が多い泥)基本長靴が安心
(乾いてる泥の時)スニーカータイプの安全靴でもオケ。
(壊れた家屋や板外し解体する時)足首まであるつま先まで硬い安全靴。

写真は装備の参考に(恥ずかしいですが)。
私が丹波の水害と、茨城県常総の鬼怒川水害でボランティアをした際の装備です。

水害ボランティアの服装・装備

気温や湿度によって服装の着脱はしつつ、体調管理は自己管理。

服を薄くしても熱が冷めないときは熱中症なりかけだと判断して、すぐに日陰へ。
その後に適切な処理をしないと命に関わります。

あなたが倒れるのを被災者さんは望んでいないし、冷たい言い方だけど、自己管理できない人は迷惑です。

一番困ってるのは被災者さん。
そこに少しだけ手伝いに行くのがボランティア。

自己管理を怠ったり、事前準備をしなかったり、気持ちの押し付けをしたらボランティアじゃなくなります。

できる人が、できる時に、できる事を。

以下は全国社会福祉協議会の「水害ボランティア作業マニュアル」です。

水害ボランティア作業マニュアル

水害ボランティア作業マニュアル

この記事を書いた人

犬養 拓

有鄰庵(株式会社有鄰)の代表取締役。母方が倉敷にゆかりの深い大原家ということもあり、愛着のある倉敷のために2015年1月より有鄰庵に加わり、2016年7月から代表に。 「心の豊かな暮らしを創る」ことを目指す。 好きなものはリラックマ。