アイビースクエアあれこれ 番外編 ~倉敷駅北口~
おはようございます、明日は第3日曜日。
駅前の商店街で開かれる三斎市が楽しみなうーちゃんです。
倉敷に初めて来たときから思ってました。
「どうして駅前にこんな広いところがあるのー?」と。
駅出口から続く円を描く歩道橋と時計塔のある広場。
その向こうにどーんとショッピングセンターが構えてます。
現在この一帯にはアリオ倉敷、三井アウトレットパーク倉敷、そして倉敷みらい公園があります。
地図で測ると倉敷美観地区全体とだいたい同じ広さでした。外周がだいたい30分くらい。
広い!
駅から徒歩1分の好立地にこの広さ。なんでだろう?操車場の跡地かな?
この広大な土地はかつての紡績工場だったのです。計画段階では駅の南西側にできる予定だったこの工場。
しかし、その周辺の用地取得が難航したため田畑が広がっていた倉敷駅の北側に1915年に完成したそうです。
完成当初は「万寿工場」と呼ばれていたこの工場は元々の「倉敷工場」が1945年に休止された後
アイビースクエアへと改装されたことを受け、名前を改め倉敷工場と呼ばれるようになりました。
そう、この場所にはテーマパークがあったんです。
デンマークの首都コペンハーゲンにある世界最古の遊園地「チボリ公園」をモデルにしていて、園内は美しい花と木々に溢れていたそうです。
1997年にオープンした当初は賑わっていたそうですが年々入場者数が減ってしまい、惜しまれつつも2008年に閉園しました。
現在の商業施設群はチボリ公園の閉園の後に整備されたものなのです。
完全電化で最新鋭だった万寿工場を視察され、大原孫三郎自身が案内したといいます。
冒頭で紹介した駅から繋がる歩道橋と広場は倉敷チボリ公園と一体で整備されたものなのです。
実はこの敷地内に当時を偲ぶことができるものがいくつかあります。
倉敷工場に関しては石碑がいくつかあります。
その一つ、1926年の「皇太子殿下行啓記念碑」。
完全電化で最新鋭だった万寿工場を視察され、大原孫三郎自身が案内したといいます。
チボリ公園に関してはまずはこちら。
デンマーク皇太子による記念植樹のトチノキです。
それからチボリ公園のパネルを一部拡大したこの写真。
南北が逆さになっていますが、駅の北側に丸い歩道橋のある広場が整備されています。
お分かりですか?
冒頭で紹介した駅から繋がる歩道橋と広場は倉敷チボリ公園と一体で整備されたものなのです。
広場には本家コペンハーゲンののチボリ公園をよく訪れていたと言う童話作家、アンデルセンの名前が付けられています。
今日も広場の主、アンデルセンの銅像が倉敷を訪れる人を出迎えています。
週末には大勢の人で賑わう北口エリア。
お出かけのときにはこの場所にあったものの跡を巡って
美観地区とはまた違った歴史の流れを感じてみるのもおもしろいかもしれませんね。